みなさんはご自分の楽譜とどう付き合っていらっしゃいますか?
音楽を専門的に勉強し始めると購入頻度が増える輸入盤楽譜。最近は表面が少し加工された物も増えてきましたが、厚紙?画用紙のような材質の海外譜がまだまだ多いですし、表面が少しテカテカ加工されていても角がほころんだり、めくれ上がってきたりします。
楽譜には師匠のアドバイスを書き込んだり、自分なりのメモを書き込んだり、ときには師匠の直筆アドバイスが残っていたりと、『表紙がボロボロになったから』と言ってすんなり新しい楽譜に買い換える音楽家はほぼいないかと思います。
もちろん丁寧に扱うことは大切です。でも、それでも経年劣化は必ずおこってしまいますよね。その経年劣化を極力防ぎ、安心して使うために私が使っているものがこちら。
[aside type=”boader”]
[/aside]
大きめなロフトさんや東急ハンズさんで購入可能かと思います、サランラップのようにロール状になって入っています、表紙に直接貼り付けるタイプのコートフィルム。これを愛用しております。使用頻度が高すぎるので私はこのサランラップ状の商品ではなく、ヨガマットくらいの太さに巻かれている業者向けの物を買って使っておりますが、お試し用や少ない数でしたらこちらで充分かと思います。
これは一度貼り付けてしまうと剥がすことはできませんが、表紙がボロボロになることもありませんし、UVカットまでしてくれるので、変色も防ぐことができます。
楽器店が販売している取り外し可能な楽譜カバーもありますが、これらはサイズにゆとりを持って作られているため、楽譜の上下がかなり余る場合があります。その点、こちらのコートフィルムはぴったりそのまま売られている商品かのように仕上げることができます。
ただし、上手に貼らなくてはなりません。そのための必需品が35センチ以上の定規です。この定規を押し当てて空気が入らないよう密着させながら貼っていきます。
私レベルになるともう職人技のように貼れちゃいます!(笑)
ちょっと面倒に思われるかもしれませんが、一生使う楽譜ですから、最初に一手間かけて長く長く大切に使いたいですよね。
最後にこちら、私が買っている太巻き版です。
[aside type=”boader”]
[/aside]
「楽譜はボロボロな方が上手そうに見えて良い」と思われる方も中にはいるようです。でも使い始めて数週間でボロボロになるのは乱雑に扱ったからであって、そういう人の演奏は必ずどこかしら乱雑です。十中八九どころか百発百中。自信を持って断言できます。
確かに楽譜を丁寧扱ったからと言って良い音楽表現に直結するわけではありません。しかし、そういう一手間を惜しまないことで音楽と向き合う姿勢が変わることは確かだと思います。
私が幼少時、最初にピアノを習った先生は月めくりのカレンダーの裏紙を利用して、ジャストサイズに器用に折ってすべての楽譜にカバーをかけてくださいました。そして無地の表紙にタイトルを書き、自分で好きな絵を描く。新しい楽譜を買ってもらう度にその儀式は行われ、そのおかげで子供の頃に使った楽譜は今でも表紙だけは新品同様に残っています。
何度も言いますが、書き込みの残っている楽譜は世界で唯一の自分だけの楽譜で、それはお金を出して買い直すことのできない財産です。その楽譜から学ぶことも後々自分の財産となります。
新しい楽譜を手にし、勉強し始める前の準備の一つとして、おすすめさせていただきます。